kira kira blog

キラキラな感じで 。

新年に

年末に風邪を引いてしまった。風邪を家族にうつしたらマズイなあと思いながらも、ちょうど元旦のお昼時間に叔父と叔母が家を訪ねてきたため、空腹には抗えず叔母二人と伯父の四人でお節料理を食べることになった。念の為、取り箸を使って、重箱から皿へ自分…

焼肉派閥

美味しい。あれもこれも全てが美味しすぎる。前菜のしっとりとしたお肉の刺身やお口直しのお出汁のスープに舌鼓を打ちつつ、馥郁たる赤ワインをあおる。今日が週の半ばじゃなくて金曜日なら良かったのにと翌日の体調を気にかけつつも、まあまあ早いペースで…

地雷系

少し煤けた黒いスカートに、フリルが幾重にもあしらわれたブラウス。髪を高い位置で二つに結き、足元にはリボン飾りの付いたテカテカ素材の擦り傷の目立つ靴。それらを身に纏った女性を横目に見ながら既視感を覚えている。昔好きだった系統の服。以前までは…

スポーツとナショナリズム

新宿のハブで飲もうとしたら、ちょうどラグビーの試合の日に当たったらしく、テレビ中継目当ての客でごった返していた。 「こりゃ無理だ」引っぱったドアノブを即座に押し戻して、仕方なく踵を返す。歩きながら、幼い頃、週に一度の楽しみだったセーラームー…

若者に食べさせたがりメンタリティ

宿泊先付近のイタリア料理店で食事をしていた時のこと。近くの席にいた大学生らしきグループが料理を次々と平らげていく様子が目にとまり、その健啖ぶりに驚かされた。膝にはナプキンを敷き、ナイフやフォークを慎重に扱うような雰囲気の店だというのに、見…

ライブ中の所感と奇跡

箱の中は満遍なく冷やされていたが、この先人が芋を洗うように押し寄せてくることを思うと、卒倒しないとも限らず、熱中症予防の啓発ポスターよろしく適宜水分補給を心がけるべきか、けれどこの一口が致命的な尿意の呼水となったらどうしようかと、入口で手…

テストの悪夢

定期テストの夢をいまだによく見る。無意識的なストレスから派生したであろうそれは、大概の場合悪夢であり、事実とフィクションがないまぜになったものだ。とりわけ高校時代の夢が多いのは、当時、広範な出題範囲に悩まされてきたせいなのだろうか。 母校の…

トレモロし続けていたフリック入力

日本を取り戻す、取りもろす、取れ漏ろす。一年前に死んだ男の演説。どんなに忌み嫌おうとも彼の滑舌の悪さまで笑う気になれないのは、それ自体は罪ではないし生来のものかもしれないからだよなと思う。母音が不明瞭なため、言葉の輪郭が活用形のように変化…

寒がりの不機嫌

軽装で外に出たためか、肌寒さを感じている。いつも着ている裏アルミ加工のモコモコな登山用コートではなく、それよりワンランク薄手なキャラメル色の冬コートを羽織っている。不恰好な見た目のレッグウォーマーを今日は装着せず、指の可動領域を狭めてしま…

大阪食道楽の旅に国家権力とのたわむれを添えて

「これ、やりな」 PCR検査キットを連れに投げ渡した。全国旅行支援の申し込みの為だった。新型コロナワクチン接種を私は3回目どころかすでに4回済ませていたというのに、連れはまだ2回しか打っていなかった。まあ、私一人分の旅費は安くなるわけだし良…

酔いの果てに

透明な液体を理性とともに飲み込んだその瞬間、わずかな幸福の時間と引き換えに、布団の温もりと安眠を手放すことが確約された。真っ暗な空の下、全身の肌細胞が強制労働へかりだされるような寒さに思わず身を縮こませる。吐き気と寒さと睡眠不足のせいで、…

某宗教団体の映画鑑賞

統一教会の話題で世間が賑わっているのに触発され、某宗教団体の映画、『神○の法』を観に行こうとユウリさんから声をかけられたときのことを思い出す。遠い昔の話だ。振り返るとこのときの映画鑑賞が新興宗教に関する唯一の思い出かもしれない。 他に誰が来…